特殊電気療法
（HV療法）

人間の身体には、もともと微弱な電流（生体電流）が流れており、外部からの電気刺激に反応しやすいという特徴があります。

その特性を活かし、身体に電気を流すことで、自然治癒力を高めていく施術を「特殊電気療法（HV療法）」と呼んでいます。

電気刺激によるマッサージ作用で、患部の血行促進や筋緊張の緩和をおもな目的として使用されます。

●干渉波療法

干渉波とは、周波数の違う電流を干渉させ、体内に新しい電流を生み出す施術方法です。
2つの中周波電流が体内で干渉されると、その差分の低周波電流が発生するという特性を活かしています。
たとえば、2500Hzと2510Hzの電流を干渉すると、差分の10Hzの電流が体内に発生します。

2種類の電流を流す必要があるため、直接患部の上にパッドを貼るのではなく、周囲を囲うように貼っていきます。
低周波単体よりも皮膚抵抗が少なく、身体の深部をマッサージできることが特徴です。

干渉波療法には、おもに次のような効果が期待できます。

・筋緊張の緩和
・血流の促進
・関節可動域の改善
・筋収縮力の回復

●ハイボルト

ハイボルトとは、身体に高圧電流を流す電気施術器です。
高圧電流のため、通常の電気施術（干渉波、低周波）では届かない身体の深部にまで刺激が届き、かつ短時間で筋肉を緩められることが期待できます。

また、ハイボルトはマッサージ作用だけではなく、高圧の電流によって神経の興奮を抑え、痛みを軽減させる効果にも優れているため、「痛み」に特化した電気施術といわれています。
手技やほかの電気施術では、急性期の痛みを悪化させる可能性があります。

しかし、ハイボルトは急性期から使用可能で、「急性外傷（捻挫、骨折など）」「ぎっくり腰」「寝違え」といった、強い痛みの緩和にも効果的であると考えられています。
患部の血行を促すことで腫れを早くひかせ、外傷の早期回復も期待できます。

ハイボルトには、おもに次のような効果が期待されます。

・筋緊張の緩和
・筋収縮力の回復
・関節可動域の改善
・血流の促進
・疼痛（とうつう）の軽減
・腫脹（しゅちょう）の軽減
・靭帯や筋肉の修復促進

●コンビネーション

コンビネーションとは、超音波と電気刺激（ハイボルト）を組み合わせた施術機器です。
超音波とハイボルトを同時に流すことで、超音波の「深部へのマッサージ効果・関節痛の軽減」とハイボルトの「鎮痛、伸展性の向上」を同時に得られるというメリットがあります。

・超音波

超音波は人間の耳では聞き取れない、高い周波数の音波（振動）です。
細かい振動を体内に照射することで、「疼痛の緩和」「微小マッサージ作用」「筋肉痛、関節痛の軽減」といった効果が期待できます。
超音波もハイボルト同様、身体の深部にまで刺激を加えられる点が大きなメリットとなります。
※超音波は音波であるため、電気ではありません。

●ハイボルト

高圧の電流を流すことで神経の興奮を抑え、痛みの軽減が期待できます。
おもに急性の疼痛緩和、血流や可動域の改善などに効果的です。

●超音波

超音波の振動で摩擦熱を起こし、細胞を活性化させることで治癒効果を促します。
そうすることで血流を改善し、腫れ（むくみ）の改善にも効果があるといわれています。

●コンビネーション

超音波とハイボルトを同時に流すことで超音波の深部へのマッサージ効果や関節痛の軽減と、筋肉の鎮痛を同時に得ることが期待できます。